ハロプロ雑記

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アンジュ160530武道館参戦記2、あるいはめい卒で泣けなかったヲタ語り

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大仰なタイトルを付けまして、記すのはまさにタイトルの通り。不甲斐ない在宅ヲタにとって初めてのアンジュ現場。場所は聖地武道館。ホールコンで盛り上がるタイムラインを歯噛みして見つめるどん底の一ヶ月を経て、満を持しての5.30。号泣する準備はできていた。スマイレージの辛い時期を支えるために参加して、支えきったから自らの夢を追う決意ができた、めいめいこと田村芽実卒業コンサート。期待しすぎか?という不安を吹き飛ばすパフォーマンス。そしてチームの充実を伺わせる豪華なステージセット。泣きたかったさ...!僕だって...!なのに泣けなかったのです。

ほんとにさ!めっちゃ良かったんだよほんと。せり上がるステージに気付けなくても、9人は確かにエネルギーを届けてくれたよ。置いてけぼりにはなってない。呼びつけた非ヲタの友人に対しての気後れも、開始3曲で飛んだ。次々続々、ドンデンガエシは、アンジュルムのストーリー知らない人もちゃんと圧倒する破壊力を持ってた。聞き覚えがある程度、ほぼ初対面と言っていいスマイルファンタジーの、だからこそ直に響く歌詞の力。モニターや双眼鏡通さなくても、めいめいの表情見えたもんね。振り返る時の芝居がかった感じ見て「あぁいつものめいめいだ...!」と思ってグッときた。ここが一番キました。ありがとうスマイルファンタジー。

その他にも。まず冒頭、各メンバーの一言が良かった。ホールでもそうだったらしいけど、名前言い切りで所信表明の様な。あやちょの「アイドルっぽいことはしたくない!」という意志と、しかしあくまでアイドルのフレーム内で!という意地をビンビン感じるやつ。ヒキ絵としてはカクゴして!の左右いっぱいに広がったフォーメーション最高だった。「センター?なにそれ美味しいの?」って感じの、9人の千人隊長。あるいは9人で1万人を受け止める横隊陣。めいめい+3,4期のシューティングスターは、あの5人だ!って分かった時に震えた。ifのメンバーというか、「こんな未来もありえたのかも」と。もしくは見ちゃいけない並行世界を覗いてる感覚。ちょいカワ3期+あやちょの煽りからの、めいめいの一喝は歴史を感じた。ドットビキニ前の神煽りYoutubeでめっちゃ聞いたなー 他にも見所はたくさん。DVDでたら全曲レビューするんだ。

そんな、見所だらけの2時間半、リアルに「えっもう終わり?」感満載だったコンサートだったのは間違いないのだけど、それでも泣けなかったのはなぜだろうって一週間考えました。で、でた結果。

 

 

 

 

 

 

 

僕は早くあやちょの描く未来を見たいんだ!

これ。これに尽きる。後半の、アンジュルムの偉人田村芽実の自転車チリリン、オレンジの衣装に身を包んだまさに田村劇場は素晴らしかったし、友よも交差点も旅春も良かった。ほんと良かった。だけどさ!やっぱり足踏み感は否めないんだ!!!次回の武道館、あるいはもっと大きい公演の前に、ビルボード平賀さんのインタビューで「最近武道館で、卒業が続いたじゃないですか。花音ちゃんとかめいめいとか、次々と(笑)私飽きちゃったんですよね(笑)そういう特別な事がなくても、ただかっこいいだけのステージを見せられるって事を証明したい!」って語ってるあやちょを!僕は!見たい!

僕はあやちょが進むべき方向性はどうやったってクリエイター方向しかないと思っていて、それはアイドルを辞めるということではなく、あやちょなら何をやってもアイドルとしてあり続けられる強さ、愛くるしさを持ち続けられると思ってるからなんだけど、つまり「こういうものを表現したい!そのために強い言葉と何より行動で、仲間を一つにまとめ、大人を動かし、支援者を集める!」というあやちょの特性は、「かっこいいものを作って、世界を良い方向に変えていく」っていうクリエイターの役目を果たすためにあるんじゃないかと思っているのです。それはきっと「アイドルらしくないことを、アイドルのフレームの中で」っていう事なんだろうなと。

そんなあやちょを、あやちょの描く未来を待望している僕としては、早くプラチナに追いついて追い越して欲しいし、その先に何か新しいビジョンを見つけて欲しい。現状ハロプロのアイドルというのが、少女の夢と少女期の希少性によってドライブしている状態は面白いし美しいのだけど、それがベストだって保証はどこにも無い訳で。あやちょが能動的なハロプロアイドル、アイドルグループの攻めるリーダーとしてのモデルを作ることができれば、それに続くグループが次々と生まれてくる未来はきっと今より面白いと思っています。

スバルのエネルギーは、幼き日の喪失感。面白い。
でもね、そんなテーマを超えられたときにこそ彼女は、きっと本当の本物になるわよ!

MOON―昴 ソリチュード スタンディング― 8

これ。あるいは

国の主はな まず自分の食べたこともないもの凄いごちそうの味を描いてしまうんだよ。それからその味をつくるため、様々な食材を掻き集め、時には全く新しい調理法をあみ出してゆく。それが国を造る法や制度ってものだ

蒼天航路 19巻

こんなリーダー像。あやちょはまだ、見たことも無いごちそうのイメージは持ててないと思う。少なくとも言及はしてない。「プラチナ期」という幼き日のアイドルイニシエーションのイメージに支配されてるように見える。今6割というイメージを10割達成したと実感する時と言うのは、恐らくプラチナ期をとっくに超えたときなんだろうけど、そこから先を切り開くビジョンはまだ提示されていない。ただ、その芽は確実に育っていると信じています。あの美術本2冊を読んじゃったらさ。信じちゃうよね。

そんな和田彩花原理主義者の僕にとっては、今回の卒業公演は、アンジュルムにとって必要な事であったとはいえ、足踏みに見えちゃったのだと思います。だから泣けなかった。もっと言うと、めいめいは、アイドルに対するビジョンが古かったよね!「もう私たちの世代も卒業について考え始める時期だった*1」とかさ!巻き込まないでよ!!って思ったもん。いやめいめい大好きですよ。ほんと。ただアイドル覇道を歩む者ではなかったというだけで。なんだアイドル覇道って。

福田花音卒業の時のメドレーや今回の田村芽実卒業時のミュージカル風な演技演出など、一人のステージマンのやりたい事を表現できる場所が卒業公演だけっていうのはいかにももったいないし、「凡庸を突破するために死を持ち出す」みたいな方法論であんまりかっこよくない。情熱...うん。ちょっと分かりにくい気もするけど、良いじゃないか。それで勝負してみよう。情熱のステージを作ろう。そして、反省を生かして次を作ろう。積み重ねて、もっともっと先へ。僕はそんなプロジェクト・アンジュルムを見ていたい。