ハロプロ雑記

アコカツモジキ

【日本一のMODEアンチ三部作】夢見るテレビジョン見てきました。【最終章】

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我こそは日本一のMODEアンチ!と勝手に吹き上がっていた僕ですが、この度MODEと同じくアンジュルム主演、太田善也脚本の舞台「夢見るテレビジョン」初日公演観劇してきました。ということで、感想を正直に書いてみようと思います。ネタバレあるのでご注意ください。今回は気合を入れて詳細なメモをとりながら見ました。ガチです。

 

 

 

まず一言で感想をいうと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホッとした。

 

 

 

 

 

 

 

ちゃんとお話として成立してた。物語フェチかつアンジュヲタあやちょガチ恋の僕が、悪辣な本性を全開に呪いの言葉を4000文字書くことがなくて安心した。悪口いうのが楽しい訳じゃないのです。好きなんだから褒めたい。そして、あやちょが無駄な二ヶ月を過ごさなくて済んだ事に安心しました。8年目のアンジュルム、23歳の和田彩花が今やるにふさわしい役、ふさわしい脚本であろうと。良かった。これがボーダーラインだぞ太田善也。アンジュヲタあやちょヲタとしては見るべきと断言できるし、役者の成長で面白くなる余地がまだまだあると思うので、もう一度見たい。

 

ということでネタバレ。

 

脚本について

僕は物語フェチなので、まずはアンジュ舞台という事を無視して、脚本として。と言ってもアイドル舞台でキャラありき、アイドルである事前提のお話になるのは悪いとは思ってませんがとりあえず。全体的には、MODEのキャラ本位な脚本と、気絶のウェルメイドな脚本の中間を狙ったバランスという印象を受けました。MODE感想の流れで書くと、ヌルい設定、セリフはなかったなと。ヲタ、アイドル、物語、昭和を舐めてる感は無かったと思います。サブタイトルは「イッセイミヤケを着た悪魔」か。

先に気になったところ。冒頭の「夢を持ってない花子(かみこ)」って設定がそこだけで終わってて後半にほとんど繋がってなかったり、明智(なっきー)さんがメンターとして便利過ぎたり、時間経過後、花子が業界用語使いこなしてるみたいな描写欲しいなーとか、キャラ変した剣一郎が若い子に人気出る描写必要じゃね?とか、みちる(かわむ)役者志望なのに歌手デビューだとカタルシスなくない?とか、「そんな池神さん見たくない」は流れのための流れな気がするとか、物語としてだけで見ると、んーーってところは色々ありました。あとラスト、生放送強制終了で笑いが起きちゃったのは、本の問題なのか演技演出の問題なのか。あれは結構辛いんじゃないかなぁ…とか。中学の時文化祭でロミオとジュリエットやって、神父様が「間に合わなかったか…」って言って笑いが起きたの思い出した。なんとかなると良いな…。

ただ、見ててダレる感は無かったし、ちゃんとずっと笑えたし、何よりセリフ単体で見ると、ドキッとさせられるところが多かった!万寿美(むろ)のセリフ、過程よりも結果を出せという姿勢、硬軟織り交ぜた手管はどれも大人の厚みを感じたし、テレビは映画より身近でだから素晴らしいって言い切りはアイドルは素晴らしいと読み替えることができるし、「女の敵は男…ではなく女」の変化はMODEより踏み込んだ価値観だし、「男のプライド、女のプライド」は、ちょっと勢い任せ感もあるけど、他では見たことない切り口だと思いました。(個人的には、剣一郎は「プライドはないのか?」って言うよりも「女は簡単に頭を下げる」みたいな言い方の方が効果的な気がしたし、花子は「男とか女じゃない、ディレクターとして、私としてのプライドです」って言う方がかっこいいかな…?とか。とっちらかるかな。)

セリフ以外でも、「女の発想を武器に!」からの3ミニッツショーや、あさま山荘事件からの生放送というアイディアは、MODEの「広告のないファッション誌!」というトンデモアイディアと比べて格段に勝算ありそうだし、4人土下座シーンは、セリフを越えて絵として説得力がありました。絵としての説得力といえば、生放送時の左右のテレビモニタ、ほんとそれっぽかった。生放送のドキドキ感を感じました。ナイス演出。

あやちょ登場曲

最初に「この舞台期待して大丈夫かも…」と思ったのは、和田さん演じる池神とみ恵登場シーン。シルエット演出は和田彩花登場の見せ方としてずっと見たかったやつ。和田俊輔さんの曲も不穏で最高。でもそれ以上に、なんせ登場曲の歌詞が良い。グッときたのは2点。「ジャンヌダルクのように」と「ピー音」です。

「あの人は怖いよ」というりなかなの前振りで登場する悪役あやちょですが、そんな自分の説明としてあやちょは、「ジャンヌダルクのように天啓を受けたから」と歌い上げます。池上とみ恵の説明として、というより和田彩花の説明として、これ以上の言葉はなかろう。あやちょは理屈っぽい人ですが、そのベースにある狂気めいたものを的確に表現していると思います。というより、理屈に沿って動く人を人は狂人というのです。現実とのリンクもこの舞台の要素であるという説明。我らジャンヌも連想させてアガった。

からの、「泣き言は聞きたくない」「遊びじゃない、生きるか死ぬか」とどんどん盛り上がって、「お前らなんか(ピー)だ!」みたいな歌詞に続く。なんと言ってるかはわからないけど、ピー音の裏でもちゃんと口は動いていて。なにか、そこまでの事を言っている、この劇はそういう物語だ、という覚悟を感じました。良いんだな?そのつもりで見るぞ?と思った。リアリティラインを引いたな…と思った。で、大丈夫だった。ちゃんと「大人の社会」を描こうとしてた。

プロデューサー役を演じる和田彩花

日本一のMODEアンチが夢見るテレビジョンに期待すること - ハロプロ雑記 で書いた、これからのあやちょのモデルとしての池神が見れた気がしました。これは嬉しい。

池神(あやちょ)のキャラは、重要な割に謎が多いです。何を考えているのか、善人なのか悪人なのか、最後までスッキリさせてない。横取りしたのが花子のためなのか違うのか。生放送の決断は視聴率のためなのか、違うのか。これは敢えてだと思います。謎というより、これが大人だと。ありがとうの一言で解決とするのは不親切ではありますが大人っぽいし、キャストや演出、観客を信用した描き方だなと思います。千秋楽でどういう見え方になるのか気になる。見たい。

この役を演じたあやちょが何を感じるかはご本人次第ですが、種を撒こうという意志は感じました。「企画書は一言で説明できなければいけない」「何をしてでも生き残る」というセリフは実用的でしぶといし、数字に貢献して初めて言う「ありがとう」「向かってきなさい、叩き潰す」には凄みがあるし、「仕事だから挑戦しないのか?」「花子にああ言ってたのにw」は近未来のシミュレーションになるんじゃないかとか。いつか思い出す日があると良いなと思わせてくれる、今あやちょがやる事に、ちゃんと意味があるキャラクターだったと思います。

それだけに、後半冒頭、世代交代の描写は胃が痛くなりかけたけど、なんというか、そうなってからが勝負なんだよな…というのは、すごく思う。レジェンドのまま、美しいまま身を引くんじゃなくて、地に落ちたレジェンドになってから、それでももう一歩踏ん張れるかどうか。め組の大吾の五味さんとかさ。池神はそういうキャラクターだったし、そんな和田さんを、僕は見たいなと思っています。

各メンバーについて

河合花子(かみこ)

スーパーヒロインイズバック。出ずっぱりなだけに、そしてキャストの演技力を信用した脚本なだけに、この舞台のクオリティの大部分はかみこの演技に掛かっている。すごく良かったし、千秋楽でどうなるのか見たい。あと最前で見たからかもだけど、造形の細かさがすごかった。莉佳子の太陽のような華、あやちょの凄み、タケの献身、その他アンジュ面が各々持っているバリューに、造形で台頭してる感じ。それだけと言いたい訳じゃないです。その位すごかった。ラストのMCで泣きそうになってたのが印象的。頑張ったねかみこ。お話的に、最初から「池神に勝ちたい…!」を夢にして、私が倒したいから助ける、みたいな流れの方が良かったのでは…とか思った。ベタだけどわかりやすい。

池神とみ恵(あやちょ)

「昔はヒラヒラしたスカート履いてた」キャラクター。あ”や”ち”ょ”ぉ”ぉ”ぉ”!肩幅パッド入ってるよね…?「ファンタジーっぽいと言われた」という台詞回しだけど、はーいよろしくーみたいな、流す言い回し?っていうのかな。だいぶ良かった。お芝居っぽぉい演技ではなく、全体的に一番ナチュラルというか、役その人に見える瞬間が多かったと思う。なっきーや茉麻の方向性とは違う感じ。やっとアナ・ウィンターが見れた。というか、プラダを着た悪魔別に好きじゃないし、あやちょがやってる分アナ・ウィンターよりも好き。

青梅尚史(かななん)

最後まで「なっきー、あやちょの戦友」という描写を温存したの良かった。さりげないけど、あそこで一気に役の深みが出たと思う。確か剣一郎をなだめる役を池神(あやちょ)が青海(かななん)に任せる描写があったと思うんだけど、こういう関係だったのかー!と。MODEに続き今回もあやちょの理解者としての役回りで、サブリーダーとして、年上コンビとしてのかななん感が出ていて嬉しくなった。

早乙女邦彦(りなぷ)

花子(かみこ)を慰めるシーンを除いて必ず笑いに繋げるポイントゲッターで、そう意味でMODEあいあいの役回りを代行していると言えるかも、しれ、ない。2期3人(+かわむ)で剣一郎(りかこ)をおだてるシーンは、あっこれ見たことある!と思った。中間管理職の役回りを飄々と演じられるりなぷは、ほんと勝田がいて良かったとしか。ちな花子を励ますシーンの「ある人」って誰だろう… うーん。

佐山宗太郎(たけ)

双子でしたかーー 兄貴が広告代理店勤務のカメラマンと聞くと、なんだよ孝太郎コネバッチリかよ!とか。ご病気のお母さんお元気ですか。調子が良くてムードメーカーで、つまり有能。タケい。途中ソロで歌うシーンの安定感が素晴らしかった。あやちょと同じくナチュラルな演技で、何の不安もなく見れた。二期の三人はほんと頼りになるなと。ワンチャン孝太郎さん早着替えで出しても良かったのでは?とかは思った。ファンサービスとして。

橋場剣一郎(りかこ)

スーパースター。ヒゲすげーー似合ってた。かっこいいという前情報と比べて事前に出てた写真がしっくりこなかったんだけど、髪型変えただけであんなにかっこよくなるとは。あやちょの登場曲、むろの大人な台詞、莉佳子のヒゲ姿でどんどんこの舞台への信頼度が増していった。ちゃんとイケメンで玉木宏みがすごい。台詞はまだまだって感じだったけど、スターとしての説得力はあったと思う。映画「アーティスト」のジョージヴァレンティンを思い出す役。あるいは気絶のビリー。好きな役回りなのかもしれない。わかる。モデルはいるんだろうか。巻いていこうの人以外で。

月丘万寿美(むろ)

発言が大人でかっこよかった。ああいう一面があるって事なのかな。真面目な子だものね。ソロ歌も良かった。マルチプレイヤーというか、良いことも言うしワガママもやるし、かと思えば剣一郎のご機嫌をとったりもする。いろんなキャラの要素を全部持ってるような役で、それだけに癖はあんまりなくて、大切な役だけど、むろヲタ的には物足りなかったのかもしれないなと。いつかマスクオブゾロみたいな役やってほしい。

新田千代(かっさー)

優しくてマイペースで大物なメイクさん。最年少&ステージキャリアとしてはまだまだ最後輩で、お姉さまたちに囲まれてすくすく育てよ…!と思った。意外とと言うべきかは分からないけど、演技見てて不安がない。大器。

石坂長介(ふなちゃん)

味方。セリフある役は初めてらしい。安定感。むしろ普段の方が芝居がかってるというね。舞台やる上で、かみちゃんと並んで違和感のない身長の子が入ったというのは地味に大きいのかもしれんなーとか。

星みちる(かわむ)

莉佳子とのロコドルコンビ…という言い方して良いのか分からないけども、上京モンっぽいみちる役は高まった。猫良かった。生放送シーンで、特に画面越し?に見ると、足なげぇ…と。歌い出すところでもっとキタコレ感欲しい気はする。千秋楽でどうなるか。

福富一豊(まあさ)、くつみ(高瀬くるみ)、あつみ(石井杏奈)、明智容子(なっきー)

客演陣。ありがとうございました。高瀬さん石井さんのセリフの聞こえやすさが素晴らしい。

 

はー長くなった。リリウム、気絶、ジャンヌ、スマファンと並ぶ…とはあえて、少なくとも現時点では言いませんが、その次点ではあると思う。前4つをSSかSとして、諸々加味してAランク。次見る機会は今の所なさそうだけど…次見るなら、最前じゃなく7列目(通路最前)以降で見たい。役者を近くで見たいというより、舞台全体をちゃんと見たい。そう思えたことが嬉しいです。ありがとうございました。頑張ったな太田善也。次回はそろそろ…衣装に凝ったダークファンタジーを… 美味しさ重視、物語重視のやつを…バタリ。