ハロプロ雑記

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【動画レビュー】コンサート後の食事会!!…で終わるわけがなく、、、(娘。ZDA抽選)

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以前から小田いじりについてはあんまり得意じゃなくて、でもこれに関してはヲタクルムな僕がどうこう言うべき事じゃなかろう、娘。には娘。の世界があるのだ...と思っておりました。という事でヲタ的に見てどーのというのはひとまず置いておきたいのですが、前々から考えてる「ハロプロらしさ」とか「娘。を超えるってどういうことだろう」とかに関係する話かもなぁと思ったので、その事について書いてみます。

小田いじりの背景

まず、どうして「小田いじり」ってのが存在してるかということについてですが、これはもう完全に「テレビ的、メディア的なノリ」を意識してのことだと思います。2週間ほど前、新作舞台「続・11人いる!」の製作発表記者会見がありましたが、その時のネットニュースの見出しは

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こんな感じでした。あぁ...と思ったよ僕は。文中では

リーダーの譜久村聖(19)は「同じ役を演じるメンバー同士でライバル心が燃えると思うので、仲間割れだけはしないようにしたい」と苦笑した。

 譜久村の注意のそばから、過去にメンバーの小田さくら(17)との不仲説がささやかれ、今回も小田と同じフォース役を演じる石田亜佑美(19)は、

という感じ。この記事を信じるなら、フクちゃんの発言は完全に振りで、2人は乗っかるべくして乗っかっただけだし、その後も

報道陣が仲間割れを心配すると、石田は「これはいい意味で向上効果があるので!」と弁解。

という感じでフォローというか「オチ」があったようで、この会見を見て気分を害する人は、こういうノリが極端に苦手な人以外は、まぁ特にいないんじゃないかなと思われます。僕も別に平気でした。

身内イジリが生まれる構造

こういうノリは、バランサーとしてのMCや記者など、「第三者目線でその場の空気を認可する人」の存在があれば、(個人的には好きではないですが)少なくとも成立はします。更に言うと、第三者がいる場での「身内イジリ」は、流れを自分たちのモノにするという意味で有効です。一番わかり易いのは出川×上島の喧嘩からキスのパターンかなwとりあえず喧嘩が始まれば「お、どうなるんだ?」と注目を集める。対立は分かりやすいエンターテイメントです。

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今回のZDA動画で良くない点は

  1. バランサー、第三者目線がこの場にない
  2. そもそも自分たちしかいないので、流れを自分たちのモノにするという大目標が無く、イジる理由が見えない
  3. 一対多になってる(=対立として成立せずイジメ色が強くなる)
  4. 出川×上島パターンにおけるキスシーンが無い

というところだと思います。この4つの中で一番注目すべきなのは、僕は2だと思っています。彼女たちの主戦場が、テレビ等「自分たち以外の人間がいる場所」だと自覚しているからこそ、このノリから離れられないんだろうなと。「テレビで目立たないと!娘。の看板を背負うとはそういう事だ!」という意識を感じます。

娘。のフレーム

ほんとは、第三者がいる場所とそうでない場所の使い分けが出来れば良いのですが。まだ難しいかな... 気負いもあるだろうし。ここら辺は、看板グループでいなくてはいけない娘。の辛さだと思います。アンジュはこの点は楽させてもらってる。「娘。を超える!」みたいな分かりやすいアングルもあるし、世間=テレビに適度にスルーされてるから、着々と牙を研ぎ続けることが出来る。次々続々めっちゃかっけーけど、「加入と卒業を繰り返すアンジュルムらしい曲です」って説明するじゃない?あれ娘。のフレームサイズだったら「春から新しい環境に飛び込む人を送り出す側目線の曲」って感じで、より一般的な広い主語で語ろうとするだろうし、そうなると歌詞的には「送り出す側の勇ましい曲」という、イマイチ伝わりづらい曲になるんですよ。世界観が内向き。いや、アンジュは今はソレで良いんですよ。全曲アンセムで良いの。「私たちはこういうグループだ!」って自己主張続けて、密閉空間の熱を溶鉱炉の中でドロドロに溶ける鋼鉄の様に高めまくって、「あれ?なんかあの界隈クソ熱くね?」ってなるのが、看板じゃないグループの正しい成り上がり方なので。サンキューアメコ。

ですが。ですが。それと比較しての、ザビジョンや片隅の、歌詞の外向き具合ったら!泡沫の間口の広さと言ったら...!「誰も彼もが日本の主役だ」って歌詞は、ハロでは娘。にしか歌えない。アンジュが歌っても「いやお前が誰だよ」ってなるもん。あやちょの「世間とか正直興味ない、ただ私達の世界観が分かる人には最高にカッコイイものを見せる!」ってプライド好きだし、娘。の「世間を腕力で振り向かせてやる!私達がモーニング娘。だ!」ってプライドも好きなのです。

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この欲望だらけの真ん中で

僕はアンジュルムには、テレビなんぞに依存しないグループであって欲しいと願っているし、おそらくそこを目指してるであろうあやちょに全幅の信頼を置いていますが、日本ではお茶の間への認知度がまだまだキングとしての絶対条件みたいな風潮があるし、だとすればかつてのお茶の間キングであり現在もなおハロプロの看板である娘。メンが、テレビ的な振る舞いに縛られちゃうというのは、十分に理解できます。欲望の真ん中で不器用に生きてる...!大丈夫だよ!小田イジリ、あれが本心だなんて思ってないよ!だってだーちゃんと小田ちゃんめっちゃイチャついてたじゃんね。本来はああいう素直なかわいい子たちが、グループとして集まった時に「娘。メンとしての自覚」にイニシアチブ握られちゃって、自分の意志を超えた言動しちゃうんだよ。それは不器用な彼女たちのプロ意識の裏表であり、つまり彼女たちの輝きと不可分なわけで。だったらヲタとしてやるべきは、叩いて伸ばすようなプレッシャーを与えることじゃなく、ヲタに対して菅谷梨沙子が感じたような信頼感を与えることじゃないかなと思います。3000年の呪いが少しでも軽くなるように。彼女たち自身が麗らかなビジョンを描けるように。

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